仕手株とは?仕手株を見分ける方法は
株式投資をしていると「仕手株」という言葉を聞くことがあるはず。この仕手株について知識がないと大損をしてしまう可能性があるため、しっかり理解する必要があります。言葉の意味が分からなくても、ストップ高など株価の高騰につられて買い注文を出してしまうことはよくあるでしょう。
株価の高騰はよくあることですが、問題は意図的に操作されたものなのか、企業の業績が正当に評価されたものなのかという点です。
この記事では、仕手株の見分け方と注意点について仕手株の手口なども含めて詳しく解説します。
仕手株とは
仕手株(してがね)とは、株式市場において、一定の投資家や団体(仕手筋と呼ばれる)が自らの利益を追求するために、株価を操作することを指します。この仕手株は、「仕手筋」と呼ばれる、大量の株式を売買し株価を操作する投資家や投資家集団によって行われています。
通常、株価が大きく動くのは、新規事業や業績の修正など、企業に関する情報がでる時です。しかし材料が何もないのに、急激に株価が上がったり、下がったりする場合があります。そうした株式は、仕手株の可能性が高いと考えられます。株価が動くこと自体が材料であり、動いた理由は後から何とでもいえるからです。
このような状態の銘柄は、仕手株である可能性が高いため注意が必要です。
仕手株の仕組み
株価を操作する仕手株の仕組みについて詳しく見ていきましょう。仕手株は主に次のような背景や仕組みで市場で行われます。
仕手筋の行動
一般的には、金融機関や大口の投資家グループが仕手筋として振る舞います。彼らは市場において自らの利益を追求するために、株価の操作や利益確定を目指します。
情報操作
仕手筋はしばしば情報操作を行い、市場の投資家に対して特定の株式に対する期待感を高めたり、関心を引くような情報を流布することで、株価の動きを操作します。
市場の反応
仕手株が一般的に注目されると、市場参加者の間で株価の急騰や急落に関する議論が活発化し、これにより更なる株価の変動が引き起こされる場合があります。
投資家にとっての注意点
仕手株はその急激な価格変動や不透明性から、投資家にとっては特に注意が必要な対象です。仕手株に投資する場合は、リスク管理を徹底することが重要です。損失を最小限に抑えるために、ストップロスの設定やポジションサイズの管理などを行う必要があります。
仕手株に関連する情報は、その信憑性や出所を確認することが重要です。市場の情報を冷静に判断し、短期的な価格変動に流されないよう注意が必要です。仕手株は一時的な価格変動が多いため、投資目的や期間を明確にし、それに基づいた投資戦略を構築することが重要です。
仕手株は市場における一定の現象であり、その操作や影響は投資家にとって大きな影響を与えることがあります。したがって、適切な知識とリスク管理を行った上で、投資判断を行うことが勧められます。
仕手株として狙われやすい銘柄の特徴
現在上がっている株が仕手株かどうか見分けることは、市場に慣れている投資家でないと難しいです。
しかし、仕手株になりやすい銘柄のポイントをおさえることで、仕手株かどうかを判断することが出来ます。「仕手株になりやすい銘柄のポイント」としては以下の3点があります。
①発行済株式数が少ない
できるだけ株式を買い占めたい仕手筋の視点から考えると、株式数が少なければ少ないほど買い占めやすくなり、影響力が増します。目安として発行済株式数が6,000万株未満の銘柄は注意が必要とされています。
②株価が低い
株価が低いと、買い集める際のコストが低くなるため、仕手筋に好まれます。目安としては、株価が500円以下の場合に仕手株に狙われることが比較的多くなるので覚えておきましょう。
③出来高が少ない
仕手筋は気づかれないように株を買い集める必要があるため、普段からあまり取引量の少ない、つまり出来高が少ない銘柄を仕手株のターゲットにすることが多いです。
以上をまとめると「発行株式が少なく」、「株価が低い」、また、「出来高が少ない」銘柄は仕手株になりやすいので、この3つのポイントを意識することで仕手株かどうか見分けやすくなります。
この3点以外にも、特に理由が無いのに株価が急激に上がっていたり、不自然な値動きをしている銘柄にも注意が必要だワン!
仕手株を購入した際の対処法
仕手株を購入する際は、リスク管理を徹底することが重要です。投資資金の一部ではなく、全体の一部に過ぎないような金額での投資を心がけます。
事前に損切りポイントを設定し、株価が予想外の方向に動いた場合には早めに損切りすることが大切です。感情に左右されず冷静に判断することが肝要です。仕手株を保有している間は、定期的に市場動向や企業の情報を監視し、その株式に関する最新情報を収集します。急激な変動があった場合には、迅速に対応することが重要です。
仕手株はしばしば短期的な価格変動が激しいため、その動きに惑わされず、長期的な投資目標との整合性を確認しながら投資判断を行います。仕手株に関する経験や学びを積極的にシェアし、他の投資家との交流を通じて知識を深めることが、今後の投資判断に役立ちます。
仕手株は高いリターンを期待できる一方で、その操作や市場の動向によりリスクも高まります。購入の際は慎重な判断とリスク管理を心がけ、投資のプロセスを透明化することが重要です。
まとめ
株価が上昇しているからといって情報を調べずに購入してしまうと、大きな損失になりかねません。仕手株の多くは、株価が数十円~数百円です。金額面を見ると株初心者でも買いやすいのですが、急激な株価変動で損失を抱えるリスクがかなり大きいので、手を出してはいけません。
そのため、まずは仕手株になる銘柄の特徴を押さえ、不自然に高騰している株価には飛びつかないことをおすすめします。もし、投資を考えている銘柄の株価が、何もニュースが出ていないのに急に上昇しているときは、仕手株である可能性が高いです。このページで紹介した条件に当てはまるか確認してくださいね。
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