インカムゲインとは?投資の種類別に徹底解説

資産運用する際には、どれくらい利益が出るのかが気になるでしょう。株式投資での利益は、主にインカムゲインとキャピタルゲインの2つに分けられます。キャピタルゲインとインカムゲインは、どちらも資産運用で得られるリターン(利益)のことです。簡単にいうと、キャピタルゲインは保有していた資産を売却することによって得られる売却益を指し、インカムゲインは株の配当金や不動産の家賃収入など継続的に受け取れる収益を指します。

両者の違いを知っておき、利益の見通しも立てておきましょう。本記事では、キャピタルゲインとインカムゲインの違いやそれぞれのメリットについて説明します。どちらの利益をねらうのかによって、銘柄選びや目標とする利益が変わってきますので、理解しておくべき知識です。

インカムゲインとは?

インカムゲインとは、株式投資において得られる収益の一種です。具体的には、企業が株主に対して配当として支払う利益のことを指します。株主は、保有する株式の数に応じて企業から配当金を受け取ることができます。これにより、株主はその投資から定期的な収益を得ることができます。

株式投資でインカムゲインを狙うメリット

インカムゲインを得るために株式を保有することで、定期的な収益源を確保することができます。特に、配当金を重視する株式は比較的安定した収益を提供する傾向があります。

高配当銘柄や成長株でインカムゲインを得ることで、資産の成長と収益の両方を同時に追求することが可能です。これにより、資産の総収益を最大化することができます。

高い配当を支払う企業に投資することで、投資リスクを分散することができます。配当を出すことができる企業は、一定の財務的な安定性や成長潜力を持っている場合が多いため、投資ポートフォリオの安全性を高めることができます。

高配当株はインフレーションに強い傾向があります。配当金は通常、企業の利益から支払われるため、価格上昇に対して比較的抵抗力があります。

一部の国や地域では、配当所得に対して特別な税制優遇措置が設けられていることがあります。これにより、配当金を受け取ることで税金の負担を軽減することができる場合があります。

インカムゲインを目指す投資は、株式市場の中での一つの戦略であり、特に定年後の収入源として重視されることが多いです。ただし、配当金は企業の業績や市場状況に依存するため、配当が安定して支払われるかどうか、またその金額が維持されるかどうかをよく考慮することが重要です。

株式などの金融商品を購入した後は、自由に売買取引ができます。値段が上がったときに売却すれば、売却差益が得られます。キャピタルゲインとは、この売却差益のことです。

たとえば、1800円で購入した株式を2600円で売却した場合、800円のキャピタルゲインが得られます。購入後それほど時間が経っていなくても、保有している商品の値段が上がってさえいれば、利益は発生することになります。

なお、購入時より値段が下がったときに売却すれば、逆に損失が出てしまうでしょう。売却損が出る場合には、キャピタル・ロスと呼ばれます。

インカムゲインとは

金融商品を保有している場合、保有しているだけでも得られる利益があります。インカムゲインとは、金融商品の保有によって得られる利益です。

株式の配当金、投資信託の分配金、債券の利息などがインカムゲインに該当します。株式発行会社から受けられる株主優待も、インカムゲインの1つです。

株式投資でインカムゲイン(配当利回り)を狙うことには、配当利回りの高い株式に投資することで、安定した収入源を確保することができます。特に定期的に配当を支払う企業に投資することで、定期的な収入が得られるため、収入の予測が比較的容易になります。

配当を再投資することで、複利効果を利用して資産を増やすことができます。長期間にわたって配当を再投資することで、元本が増え、将来の収益も増加する可能性があります。

高配当を支払う企業は通常安定したキャッシュフローを持っており、業績が安定している傾向があります。そのため、配当が維持される限り、投資家は一定の安全性を期待できます。特に配当を重視することで、株価の変動に対する抵抗力を高めることができます。配当利回りを重視することで、株式投資の収益をインカムゲイン(配当収入)と資本利得(株価の上昇)の両方から得ることができます。これにより、ポートフォリオ全体のリターンの安定性を高めることができます。

株式投資において、配当を重視することでリターンの多様化が図れます。株価の変動に依存するのではなく、定期的な配当によって安定した収益を得ることができるため、ポートフォリオ全体のリスクを分散し、安定した投資収益を目指すことができます。

これらのメリットにより、インカムゲインを重視した株式投資は、収益の安定性を高め、リスク管理を助ける手段となり得ます。

株式投資でインカムゲインをねらう注意点

株式投資においてインカムゲイン(配当利回り)を狙う際の注意点はいくつかあります。

高配当利回りの銘柄に投資する前に、その企業の安定性や配当の持続可能性を確認することが重要です。業績や財務状況、将来の成長見通しなどを分析し、配当が維持されるかどうかを判断しましょう。

特定の業界や市場が直面しているリスクや変化も考慮する必要があります。例えば、規制の変更や技術革新などが業績や配当に与える影響を予測することが重要です。

極端に高い配当利回りは、その裏にリスクや問題が潜んでいる場合があります。例えば、企業が利益以上の配当を支払うことは、将来の成長や事業への投資が制限される可能性があることを示す場合があります。

企業がどのような配当ポリシーを持っているか、どのような条件で配当を変更するのかを理解することも大切です。特に、特定の業績基準を満たさなければ配当が減額される場合など、その透明性を確認することが必要です。

高配当利回りの株式に投資する場合でも、ポートフォリオ全体をバランスよくダイバーシファイすることが賢明です。リスクを分散することで、単一の銘柄のリスクがポートフォリオ全体に与える影響を軽減することができます。

これらのポイントを考慮しながら、インカムゲインを目指す株式投資を行うことで、安定した配当収入を得る可能性を高めることができます。

まとめ

この記事では、キャピタルゲインとインカムゲインの違いや、投資の種類ごとの解説、そしてどちらの収益を狙うべきなのかということを解説してきました。キャピタルゲインは大きな収益を狙える反面、大きな損失を被る可能性もあります。一方でインカムゲインは継続的に収益を見込めるため、長期投資で安定して収益を得たい人に向いています。キャピタルゲインとは金融商品を売却して得られる売却差益、インカムゲインとは売却しなくても得られる配当金や分配金を意味します。

投資するときには、両者の違いを理解し、どちらの利益を狙うのが向いているかを考えておきましょう。長期投資をしなければ得られる利益は限られますが、株を保有し続けている間、定期的に収益が確保できるというメリットがあります。インカムゲインは利回りに大きく左右されるため、利回りが低い銘柄を選んでしまうと、思ったほど配当金が少なくてがっかりしてしまうかもしれません。インカムゲインをねらうなら、必ず利回りも確かめましょう。

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