基礎からわかる!「出来高」と「株価」の関係や活用方法を解説!

出来高とは、取引所で売り注文と買い注文が成立した株数のことです。出来高を見れば、その銘柄の注目度や人気度が判断できます。出来高の増減が何を意味しているのかを理解していないと、買うべき時に売ってしまったり、売るべきところで買ってしまったりといったことになりかねないので気を付けましょう。

この記事では、出来高をみて何を判断したらよいのか、出来高の多い少ないは何を意味しているのかを解説します。最後まで読めば、出来高と株価の関係を理解することができ、それを読み取ることで上手に株の売買ができるようになるでしょう。

多くの株価チャートでは、「株価(ローソク足)」と「出来高」が並んで表示されています。出来高は、移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル指標と比べて地味な存在ですが、「出来高は株価に先行する」という言葉があるように、重要なテクニカル指標の一つです。

今回は、出来高と株価の関係について説明します。

「売買高は株価に先行する」ーーこれはかなり確度の高い経験則といっていい。

株価が個別企業の活力を表わすモニターだとすれば、その裏づけとなるエネルギーは売買高によって示される。市場人気を集めるようになると売買高が膨らみ、人気が衰えると売買高は細る。株価の上昇・下落はその結果でしかない。つまり、エネルギーの裏づけなくして株価の上昇・下落はホンモノになりえず、それが「株価に先行する」売買高の魔術といっていい。

出来高と株価の関係

市場で売買された株数の合計を「出来高(できだか)」と言います。ある銘柄の人気が高まって買いが殺到したり、反対に悪材料が出てパニック売りが起こったり・・・、良くも悪くも注目が集まることで出来高は多くなります。

一般的に、「出来高は株価に先行する」と言われています。

相場局面によっては、株価の変動よりも、むしろ「出来高の増減」に注視すべきタイミングがあります。テクニカル分析の精度を高めるうえで、株価分析だけではアプローチできない「需給面」での変調や強弱感などを出来高分析でカバーすることが大切です。

このため、株価だけに焦点を当てたアプローチよりも、株価に出来高を組み合わせたアプローチの方が、テクニカル分析の精度を高めるうえでは重要と言えるでしょう。

では、出来高と株価の関係をチェックしていきましょう。

「出来高は株価に先行する」と言われますが、これは長期スパンでの大底圏や天井圏の局面に表れる傾向であり、常に当てはまるというわけではありません。

出来高と株価の関係として、主に次の3パターンが挙げられます。

(1)株価上昇の初期は売買高も増加する。先高期待で買いが買いを呼び、ヤレヤレの売りも出るため売りも増加。

(2)株価下落の初期過程では売買高が減少。売り逃した投資家が利食いを手控える。買い方も一段の下げを期待して買い見送る。

(3)天井・大底圏では商いが急速に縮小する。天井圏では買い方が警戒感を抱き、売り方は強気になって売り渋る。大底圏では買いも売りも見送られる。

高い出来高は、市場での株式の取引が活発であることを示します。一般的に、株価が急激に上昇または下落する場合、その背景には大きな出来高が伴います。これは市場参加者の多くがその銘柄に対して積極的な売買を行っていることを示し、株価の動きを加速させる要因となります。

低い出来高は、市場での株式の取引が少ないことを意味します。取引が少ない場合、株価の変動は比較的小さくなります。このような状況では、少数の取引が株価を動かす可能性が高く、株価が比較的安定する傾向があります。

一般的に、株価が急騰したり急落したりする場合、その背景には大きな出来高が伴います。出来高が増加することで、市場の流動性が増し、価格が変動する可能性が高まります。逆に、出来高が低い場合は、価格の変動が限定されやすい傾向があります。

「出来高」と「株価」を活用する方法について、投資や市場分析の観点からいくつかの具体的な方法を紹介します。

出来高は市場での株式の取引活動の活発さを示す指標です。特に、特定の銘柄や市場全体の出来高が急増する場合、市場参加者の関心が高まっている可能性があります。これにより、将来の価格変動やトレンドの形成を予測する手がかりとなります。

出来高と株価の関係を組み合わせて、相場のトレンドを確認することができます。例えば、株価が上昇している場合には、それに伴って出来高が増加する傾向があります。逆に、株価が下落している場合には出来高が増えることもあります。このように、出来高の動向を見ることで、市場のトレンドや方向性を把握することができます。

出来高が急増する場合、その背景には重要なニュースやイベントが影響している可能性があります。たとえば、企業の決算発表、業績の改善または悪化、新製品の発表、業界全体の動向などが出来高の増加に関連しています。このようなニュースやイベントが出来高の増加を引き起こしているかを確認することで、市場の反応を把握することができます。

株価のチャート分析は、テクニカルトレーダーや投資家にとって重要なツールです。株価の動きやパターンを分析することで、将来の価格変動を予測し、エントリーやエグジットのタイミングを決定することができます。

株価は企業の市場価値を反映します。株価が上昇している場合、それは企業の成長や市場の期待が高まっていることを示す場合があります。一方で、株価が低迷している場合には、企業の財務状況や業績が問題視されている可能性があります。株価の動向を通じて、企業の評価や財務分析を行うことができます。

長期投資や短期売買などの投資戦略を構築する際には、株価の動向を考慮します。たとえば、バリュー投資やグロース投資の判断基準として株価を活用し、適切な投資先を選定します。

出来高と株価は相互に影響し合いながら市場の動向を示す重要な指標です。これらを組み合わせて分析することで、より精度の高い市場の理解と投資判断が可能となります。ただし、単一の指標だけではなく、市場の複数の要因や情報を総合的に考慮することが重要です。

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